確率を制するものは人生を制する

数学・確率・統計を背景とした投資や、確率を用いた様々なテーマについて扱っていきます。

なぜ今の日本において「増税」が駄目なのか? デフレ期における増税の危険性について

 

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こんにちは、かずです。

 

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先日こういうツイートをしました。

 

 

増税は常に悪ではありません。

しかし、現状の日本経済においては少なくともとんでもない危険性を伴います。

 

経済学についてややこしい。

めんどくさい数式とかわらない。

でも、投資や政治のこと勉強してると、どうしても経済について学ぶ必要が出てくる。

 

なんとなく増税されたらいややけど、それって論理的にどうなん?

このような悩みをお持ちではないでしょうか?

 

なるべく数式を使わず、算数(足し算引き算)だけで理解できるように噛み砕いてお話したいと思います!

 

なにぶん素人ですので細かい認識間違いございますでしょうが

一生懸命、頑張りますので宜しくお願い致します!

 

ご参考になれば幸いです。

 

では行きまっせ!

 

 

 

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その1 GDPをまずおさらい キッシーこと岸田政権になって増税増税ですが・・・

 

増税が「常に悪」ではない

・経済状況による

・少なくとも今は「超絶に悪」

 

まず、GDP国内総生産)の公式ですがこれは覚えてください笑

こういう式が成り立つという事実です。

 

Y(GDP)=C(消費)+I(投資)+”G(政府支出)”+(X-M(輸出ー輸入))

 

GDPとは簡単に言えばその国が生み出した付加価値の合計で、どんだけ豊かなのかを示す指標です。

 

GDPには三面等価の原則というものがあり

支出(需要)=分配(所得)=生産(付加価値)

が成り立ちます。

 

めっさ簡単にいうと皆さんがどんなけ儲けたか(所得)です笑

要するにGDPがでかいほどウハウハってことです。

 

では、我が国のGDPの内訳を見てみましょう。

こちら国土交通省さんのHPより引用させていただいてます。

 

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C;消費 60%

G;政府消費+公的固定資本形成 26%

I;民間投資(住宅設備投資合計)17%

X-M(輸出ー輸入)はほぼ関係ないので無視します。

 

この時点で皆さんの直感に反する部分が大きいと思います。

「あれ?日本って貿易で儲けてGDP増してるんちゃうん?」

はい、全然違います。

日本はめちゃめちゃ内需国家です。

内需が潤わないと経済成長しない国なんです。



日本のGDP推移はどうなっているのでしょうか?

1990年代後半を境に500兆円前後をいったりきたり。

グーグルより引用

 

 

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米国や中国はうなぎ登りなのに…

なんでこんなことになってるのでしょうか?

 

さて、ここでもう一度初めの公式に戻りましょう。

Y(GDP)=C(消費)+I(投資)+”G(政府支出)”

※(X-M(輸出ー輸入))は極小なので以後無視します。



GDPを増やすには

①消費が増える

②民間投資が増える

③政府支出が増える

 

の3点しか方法がありません。

さて、では増税増税では、なぜGDPが増えないのでしょうか?

その2 インフレ・デフレのおさらいと、実質賃金について

まずは、インフレ、デフレのおさらいです。

インフレとはお金よりモノの価値が高い状態。

デフレとはモノよりお金のほうが価値が高い状態。

 

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GDPを増やすには

①消費が増える

②民間投資が増える

③政府支出が増える

 

でした。

 

①や②が増える経済状況とはどういう状態でしょうか?

・皆さんの給料が毎年上がるので消費が増える

・企業は儲かるのでどんどん投資に回す

 

要するに好景気。

ディマンドプル・インフレともいいます。(名前なんてどーでもいいです笑)

 

いま現状、日本は30年近いデフレ(たまに一瞬インフレになりますが…)です。

日本の実質賃金(皆さんのお給料)の推移はどうなっているでしょうか?

 

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ヤフーニュースより

https://news.yahoo.co.jp/byline/nakaharakeisuke/20190201-00113252

 

 

下がりまくりの絞られまくりです。

この状況で消費が増えるわけありません。

 

ここからさらに増税かましてくるわけです!

個人消費が増えるわけ無いですよね。

 

ちなみに、消費税アップと実質消費増加のグラフです。

三橋貴明さんの新経世済民新聞より(作りはったの京大の藤井聡先生やと思います)

 

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消費税率がアップするにつれて、関数の変化率(傾きが)変化しているのがわかるでしょうか?

完全に相転移しています。

 

要するに、消費増加のペースが消費税アップするにつれて減少するというのが

数値ベースででているのです(当たり前ですよね笑)

 

 

皆さんが消費しないということは内需国である日本企業は儲かりません。

仕方ないので海外に出たとこでデータが示すとおりです。

利益を出すにはコストカット(リストラ)しかないわけです。

 

要するに「デフレ・スパイラル」がおこってきたっちゅうことです。

 

さて?

また公式に登場してもらいます。

 

Y(GDP)=C(消費)+I(投資)+”G(政府支出)”

 

この中で不景気にも関わらず上げることのできるパラメーターが1つだけあります。

どれでしょう?

 

G(政府支出)です。

ようするに財政出動です。

 

財政出動によりインフラ投資をする、公務員を雇う、子育て支援をする、医療費を確保する、科学助成金を賄う。

なんでもかまいません。

※それぞれに乗数効果という係数がかかってきて1の投資が1以上になってGDPに返ってきます。

 

G(政府支出)が増えればGDPは増えます。

※単純な算数です。

 

さてここでまた厄介な問題があります。

いわゆる「国の借金」問題です。 実は問題でもなんでもないのですが笑

 

政府支出を増やすということは税収が少ない不景気には、政府の借金が増えます。

これ、大丈夫でしょうか?

 

その3 いわゆる「国の借金問題」、政府支出ってどうなるの?

 

ここで「お金」についてお話します。

 

お金って皆さん、どこから発生していると思います?

何かを担保に(例えば金とか)発生していると思ってるならそれは”金本位制”という既に終わった概念です。

 

今は”信用貨幣”という概念でお金が発行されています。

「誰かが借金をすると」その対価として「お金が発生します」

 

例えば皆さんが銀行から3000万のお金を借りたとします。

その瞬間に通帳にポン!と3000万という現金が書き込まれます。

これがお金が発生する原理です。

嘘みたいですが事実です。

 

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皆さんが3000万を付加価値として将来稼ぎ出し、返せるだろうという概念で(信用で)お金は生まれているのです。

そして3000万円の借金を返すと同時に、その一連の過程で世の中にうまれた3000万円はこの世から消滅します。

 

ここは事実ですので価値観も糞もありません。

重要ですので知らなかったら覚えておくと良いと思います。

 

さて、話は戻って政府の借金。

これ、どうでしょう?

これも同じ原理です。

 

政府の借金=お金が発生します。

そのお金どこいきます?

民間です。

 

財政出動によりインフラ投資をする、公務員を雇う、子育て支援をする、医療費を確保する、科学助成金を賄う。

→民間口座にお金として振り込まれませんか?

 

要するに国民の資産を政府の借金が超えるとか

””算数上ありえない””わけです。

ここめちゃめちゃ重要です。

 

閑話休題

金融緩和をすれば市場にマネーが流れて実体経済が動くと考えられていました。

確かに一理あるのですが日本のように長期デフレの国ではなんと「どれだけ金利を下げても企業が借りて設備投資にまわし実体経済が活性化する」という既存の経済学ルールがあてはまりませんでした。

異次元の金融緩和をしたところで(マイナス金利まで導入したとて)日銀が抱え込んで終了でした。

 

また、日本は自国通貨建ての国債なので破綻はしません、というか

破綻したくてもできません。

 

・通貨価値が下がる・インフレになる

・デフレなんやからええやん CPIみて

 

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ちなみに、これは財務省さんも認めております。

 

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・2%前後が健全なインフレディマンドプルインフレ

・アホみたいに刷りまくるわけではない

・インフレ→好景気

 企業売上↑・賃金↑・税収↑→ 財政健全化

 

の流れです。

 

 

 

ここまで話した経済の内容は、以下の書籍を読めばだいたいわかるようになってます。

もっと詳しく知りたいという方はぜひ、手にとって見てください。

 

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「奇跡の経済教室 基礎編」

「奇跡の経済教室 戦略編」

 

おそらく殆どの方にとって目からウロコの話です。

「実はデフレ下の現状の日本でで政府の借金は増やすべき」なんですが

こんなのは勉強してないとわかんないですよね…

 

話題のMMTも扱っていて、マクロ経済に関して直感に反する内容がす〜っと頭に入ってきます。

 

本を読むときはKindle (Unlimited)で購入して音声読み上げにすると、通勤時間やスキマ時間にインプットできてめっちゃお得です。

僕ももう10年近くこの方法で勉強してます。

 

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声優さんが読み上げてくれるので聞きやすくなってます。

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その4 政府支出とGDPは相関する  

政府支出を増やすとGDPは増加します。

またこの式を見てみましょう。

 

Y(GDP)=C(消費)+I(投資)+”G(政府支出)”

 

GDPを構成するパラメーターのひとつが政府支出なので当たり前ですね笑

ちなみに相関係数は0.93(連動することを示す数値。1に近いほど同様に動く)

 

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引用;島倉原さん作成

 

GDPを増やしたい

・デフレで消費も民間投資も増えない

・政府が使うしかない

 

政府支出を増やすということは「政府が借金してお金を発行する」ということになります。

 

そうするとどうなります?

・お金の総量が増える

・お金の価値が薄まる

・お金で持っとくと損

・使おう!投資しよう!

・使ってくれるし儲かる!儲かるから企業は投資する!



はい。

これがディマンドプルインフレという「正しい経済の成長状態」です。

 

インフレになりすぎたらやばいーーーーーーー!

そうですね。

ですので「インフレ・ターゲット」というものが存在し随分前から2%を目標にしてます。

全然できてません笑

消費者物価指数推移 日経新聞さんより)

 

 

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ちなみにあのバブル期ですらインフレ率は高くて3.1%くらいだったと思います。

いつハイパーインフレになるのでしょうか?笑

 

 

 

その5 インフレ期とデフレ期の適切な経済政策は異なる  

 

原理原則に戻りましょう。

 

デフレ期にやるべきは

・減税

財政出動

 

インフレ期になるべきは

増税

・緊縮財政

です。

 

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ちなみに、こんなことを続けながら消費税をアップし続けたり

原材料価格の高騰が続くと、スタグフレーションという危険なインフレになってしまいます。

 

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以上、長文でしたが如何だったでしょうか?

 

現状の日本経済下において、増税がいかに無駄なことをしているか?

今の増税が国力をそいでしまう事が、ご理解いただけたと思います。

 

ご参考になれば幸いです!

 



 

 

 

 

 

 

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